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MLBコラム3

 ●MLBコラム3●


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2003-05-12 「OVER 500」
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テキサス・レンジャースの「ラファエル・パルメイロ」が通算500本目のホームランを放った!先月達成したサミー・ソーサに続き現役では3人目、史上19人目の快挙である!

今年で39才になるパルメイロ、年間30本以上のシーズンは20代では一度しかなかったが、30才を過ぎてからは8年連続でそれを成し遂げ、実に345本のホームランを打っている。同い年の、あのバリー・ボンズとほぼ変わらぬペースなのは驚きだ。

過去のホームラン打者上位10人と比較してみた。


MLB 通算本塁打・上位選手
数字は左から31才以降でのHR数、通算HR数の順
H・アーロン
389755
M・マグワイア
354583
B・ルース
405714
H・キルブリュー
276573
W・メイズ
341660
R・ジャクソン
282563
B・ボンズ※
364623
M・シュミット
313548
F・ロビンソン
262586
10M・マントル
162536
19R・パルメイロ
345500

12月31日時点での年齢で計算 ※は現役


30才以降で400本以上を打っているのはベーブ・ルースのみだが、ボンズパルメイロが2人目・3人目になるのは間違いなさそうである。

全く衰える気配のないパルメイロ・・・現在テキサス・レンジャースのクリーンアップ3人(A・ロドリゲス、パルメイロ、J・ゴンザレス)はそろって10本以上のホームランを打っている。史上初の50本トリオも夢ではない。そしてそれは、パルメイロの史上最年長でのシーズン50本達成をも意味している。

ここに一人の天才がいる。
「ケン・グリフィーJr」・・・史上最年少で350本塁打を達成し、ハンク・アーロンの755本を抜くのは彼しかいないと誰もが思った’90年代最高の選手である。ここ数年怪我に泣かされてきたグリフィーだが、今年のスプリングキャンプでは完全復活の予感があっただけに開幕早々の肩の脱臼による離脱は残念でならない。まだ33才、必ずまた「メジャーで最も華麗なスイング」からはじき出されるホームランを見せてくれるものと信じる。

早熟のグリフィーに対し晩成のパルメイロ、積み重ね方の全く違う二人の対比は非常におもしろい・・・これもまたメジャーの魅力のひとつか・・・。

 

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2003-05-15 「ケン・グリフィーJR」
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ついにあの男が帰ってきた! ’90年代最高の選手、「ケン・グリフィーJr」

最高の人気、実力を誇っていたシアトル時代、そしてシンシナティへ移籍、その後はケガ続きで期待を裏切ってきたグリフィー。今年のスプリング・トレーニングでは絶好調で、完全復活の予感があっただけに開幕早々の肩の脱臼はあまりにも痛かった・・。そのグリフィーが復活。

また、あの「メジャーで最も華麗なスイング」を見られると思うとワクワクしてくる!そして史上最年少本塁打記録を次々と更新していった数年前の姿を一刻も早く取り戻してほしいと思わずにはいられない。

33才のグリフィー、現在通算469本塁打。これはボンズが35才のときよりも20本以上も多いペース。ケガで数度の長期離脱があったにもかかわらずこの数字・・・いかにグリフィーが早熟であったかを示している。

ハンク・アーロンの755号を抜くのはグリフィーしかいないといわれ、果てしなく続くと思われた絶頂期・・・ブランクを経た今、なおも、それが継続されていくことを節に願う。

「ケン・グリフィーJr」・・・・・・・・
・・・1997,98年に B・ルース、M・マグワイアに次ぐ史上3人目の2年連続50本塁打達成(その後S・ソーサとA・ロドリゲスも記録)
・・・1996,97,98年に B・ルース、L・ゲーリッグに次ぐ史上3人目の3年連続140打点達成
・・・1997年に W・メイズ、B・アンダーソンに次ぐ史上3人目のシーズン50本塁打20盗塁達成
 

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2003-05-16 「300-300!!」
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「30-30(サーティ・サーティ)」・・・
1シーズンに30本塁打30盗塁を同時に達成させることをこう言う。つまりは足が速くパワーもある、という証明。万能選手の代名詞としてもしばしば用いられる。

「30-30」は、過去26人がそれを達成している。もちろんそれ自体も簡単なことではないが、さらに何年にも渡ってそのペースを続けるとなると、素晴らしいとしか言いようがない。
そして、生涯で通算300本塁打300盗塁を成し遂げること、つまり「300-300」という偉業を達成した者は、MLBの歴史上わずか4人!!


MLB 300-300達成者
 ※は現役
通算
本塁打
通算
盗塁
現役年
ウィリー・メイズ
6603381951-73
ボビー・ボンズ3324611968-81
アンドレ・ドーソン
4383141976-96
バリー・ボンズ ※
6234971986-


この4人に共通するのは、若い時は盗塁が多く、徐々にパワーヒッターへと変貌をとげていったことだ。脚力はどうしても衰えてしまうがバッティングの技術は年々向上させることができるということか・・。
バリー・ボンズは過去5度の「30-30」を達成しているが(’96年は「40-40」!)、一昨年にシーズン新の73本塁打を打った時は13盗塁、去年は9盗塁に終っている。

それにしてもバリー・ボンズ、あと3盗塁で「600-500」なのだから本当に恐れ入る。「400-400」すら彼しかいないのだから。父のボビー「300-300」の達成者とはいえ、遺伝子レベルでは片付けられない大記録だ。

MLBには「アンタッチャブル」な記録は数々あるが(サイ・ヤングの511勝、ウォルター・ジョンソンの110完封、ジョー・ディマジオの56試合連続安打など・・・)、「600-500」が達成されればこれも空前絶後の記録といえるだろう。

5人目の「300-300」達成者は誰だろうか?
前述したように、脚力の衰えの方が早いのなら、すでに300盗塁を達成、あるいはいまだ衰えがみられない俊足選手中心に探してみると・・

「ロベルト・アロマー」現在203本塁打・467盗塁・34才。
・・・盗塁数はとっくにクリアしているのでOK、問題は本塁打だ。ここ数年は毎年20本前後打ってきたが昨年はわずか11本、今年もここまで2本。内野手として初の「300-300」を達成すればその価値は高いのだが・・。
ただヒットはあいかわらず打ち続けているので、3年後に史上26人目の3,000本安打達成は間違いない。史上6人目の3,500安打の可能性すらこの男にはある。

「レジー・サンダース」224本塁打・252盗塁・35才。
・・・一昨年は33本塁打・14盗塁、昨年は23本・18盗塁。両方とも達成が微妙な数字だが・・・。

「スティーブ・フィンリー」232本塁打・285盗塁・38才。
・・・昨年25本塁打・16盗塁。300盗塁達成は目前だがネックは年齢によるパワーダウンか? ただ外野守備を見る限り衰えは見られない。

「ラウル・モンデシー」248本塁打・215盗塁・32才。
・・・今年は自身3度目の「30-30」を達成しそうなほど絶好調。「今年で引退する」とシーズン前に言っていたのが気になるが、気にしないようにしよう。

そしてこの男「リッキー・ヘンダーソン」44才。
史上ダントツ1位の1403盗塁を誇る「いつまでも走り続ける男」だが、本塁打もあと5本で300到達なのだ!
ただし今年は独立リーグでプレー、メジャー復帰を虎視眈々と伺っている。シーズン途中に復帰してくれば今年中に「300-1400」!というとてつもない記録が生まれる可能性も否定できない。

5人を次期「300-300」の候補者としてあげたが、モンデシー以外は「30-30」の経験はない。つまりは一時期の爆発力だけではなく、長期にわたり「パワーとスピード」を持続させなければ達成できないこの記録の難しさの証明といえるのかもしれない。

「パワーとスピード」・・・これこそがメジャー最大の魅力である!
 

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2003-05-26 「レーザービーム!」
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 イチロー!また魅せてくれた!
25日のツインズ戦、相手の追加点を阻む 「レーザービーム」!
このプレー1つだけで、試合結果を越える満足感を得られた人は多かったはず!

外野手最大の見せ場ともいえる「補殺」
もちろんダイビングキャッチなどのファインプレーもすばらしいものだが、「ランナーとの勝負」に勝って相手のチャンスを潰すというスリリングさは、やはり最高である。

特にイチローは、強肩もさることながらいったん後ろに下がってから勢いをつけてのキャッチ、スローイングまでの無駄のない動き、そして抜群のコントロール、と文句のつけようがないパーフェクトぶり!
「レーザービーム」といわれるその送球の正確さは、現在のMLBナンバー1といっても過言ではない!

ではMLB史上で「強肩」といわれた外野手にはどんな選手がいたのだろうか?

まず思い浮かぶのが「ロベルト・クレメンテ」!!
「ライフルアーム」と呼ばれたその強肩は右中間の最深部からタッチアップの三塁ランナーを刺したというから驚きだ!

クレメンテは最もドラマチックな選手の一人でもある。
普通MLBの「殿堂入り」は引退後5年が経過して初めて資格が得られるものだが、史上唯一1年目で「殿堂入り」したのがこのクレメンテなのだ。

1972年12月、クレメンテの故郷プエルトリコの隣国ニカラグアで大地震が発生、その年の最終戦で3000本安打を達成していた38歳のクレメンテは
救援物資を届けるためニカラグアへ向かう途中、乗っていた飛行機が海へ墜落、
帰らぬ人となったのである・・・。
特例として翌年クレメンテの「殿堂入り」が発表された。

社会福祉活動などグラウンド外での貢献が目覚しい選手に
彼の名を冠した「ロベルト・クレメンテ賞」が贈られるのもこういった理由からなのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

史上唯一、守備でオールスターのMVPを獲得したのが
「デーブ・パーカー」

1979年のオールスターでの出来事
8回2アウト1,2塁の場面、ライトを守るパーカーの前に打球が・・・
捕るやいなや、凄まじい返球・・・気が付くと2塁ランナーは本塁直前で間一髪のアウト!
この送球は「伝説」として語り継がれている。
・・・・・・・・・・・・・・・

「史上最高のセンター守備」をほこっていたのが
20世紀初頭の「トリス・スピーカー」

MLB記録として輝いている通算450回の補殺数、実に6試合に1回はランナーを刺していたことになる!もっとも、この補殺の多さは伝説の大投手「サイ・ヤング」に教わったという極端な前進守備の産物ともいえる。いずれにしても足と守備力に相当な自信がなければそこまで思い切ったポジショニングをとれるものではない。
・・・・・・・・・・・・・・・

「チャック・クライン」
1930年に、今も残るナ・リーグ記録のシーズン44補殺を記録したこの強肩選手は
1929年24才で本塁打王、33年には三冠王を獲得したように、むしろ強打者として有名である。

特に29年からの33年にかけては驚異的ともいえる猛打爆発ぶり
この「驚異の5年間」の平均打撃成績は・・・
・・・打率.359、本塁打36本、打点139打点という凄まじさ!

ただこの早熟選手はその後の移籍を境に急激に衰え、
二度と「驚異の5年間」のような打撃が戻ることはなかった・・。
5年間の本拠地が極端に狭かったことともあり
クラインは過小評価されていくのである・・・
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現役では
ヤンキースの「ラウル・モンデシー」やエクスポズの「ヴラジミール・ゲレーロ」などイチロークラスの強肩選手もいるが、
送球の正確さでは一枚も二枚もイチローが上である。

今後もイチローは何度となくチームのピンチを「レーザービーム」で救っていくことだろう。そして、それは彼が、より「パーフェクトなプレイヤー」として伝説になっていく裏付けになるに違いない。

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