◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆2003-05-16 「300-300!!」◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆ ◆◆◆◆
「30-30(サーティ・サーティ)」・・・
1シーズンに30本塁打30盗塁を同時に達成させることをこう言う。つまりは足が速くパワーもある、という証明。万能選手の代名詞としてもしばしば用いられる。
「30-30」は、過去26人がそれを達成している。もちろんそれ自体も簡単なことではないが、さらに何年にも渡ってそのペースを続けるとなると、素晴らしいとしか言いようがない。
そして、生涯で通算300本塁打300盗塁を成し遂げること、つまり「300-300」という偉業を達成した者は、MLBの歴史上わずか4人!!
MLB 300-300達成者
※は現役 | | 通算
本塁打 | 通算
盗塁 | 現役年 | ウィリー・メイズ
| 660 | 338 | 1951-73
| ボビー・ボンズ | 332 | 461 | 1968-81 | アンドレ・ドーソン
| 438 | 314 | 1976-96 | バリー・ボンズ ※
| 623 | 497 | 1986- |
この4人に共通するのは、若い時は盗塁が多く、徐々にパワーヒッターへと変貌をとげていったことだ。脚力はどうしても衰えてしまうがバッティングの技術は年々向上させることができるということか・・。
バリー・ボンズは過去5度の「30-30」を達成しているが(’96年は「40-40」!)、一昨年にシーズン新の73本塁打を打った時は13盗塁、去年は9盗塁に終っている。
それにしてもバリー・ボンズ、あと3盗塁で「600-500」なのだから本当に恐れ入る。「400-400」すら彼しかいないのだから。父のボビーも「300-300」の達成者とはいえ、遺伝子レベルでは片付けられない大記録だ。
MLBには「アンタッチャブル」な記録は数々あるが(サイ・ヤングの511勝、ウォルター・ジョンソンの110完封、ジョー・ディマジオの56試合連続安打など・・・)、「600-500」が達成されればこれも空前絶後の記録といえるだろう。
5人目の「300-300」達成者は誰だろうか?
前述したように、脚力の衰えの方が早いのなら、すでに300盗塁を達成、あるいはいまだ衰えがみられない俊足選手中心に探してみると・・
「ロベルト・アロマー」現在203本塁打・467盗塁・34才。
・・・盗塁数はとっくにクリアしているのでOK、問題は本塁打だ。ここ数年は毎年20本前後打ってきたが昨年はわずか11本、今年もここまで2本。内野手として初の「300-300」を達成すればその価値は高いのだが・・。
ただヒットはあいかわらず打ち続けているので、3年後に史上26人目の3,000本安打達成は間違いない。史上6人目の3,500安打の可能性すらこの男にはある。
「レジー・サンダース」224本塁打・252盗塁・35才。
・・・一昨年は33本塁打・14盗塁、昨年は23本・18盗塁。両方とも達成が微妙な数字だが・・・。
「スティーブ・フィンリー」232本塁打・285盗塁・38才。
・・・昨年25本塁打・16盗塁。300盗塁達成は目前だがネックは年齢によるパワーダウンか? ただ外野守備を見る限り衰えは見られない。
「ラウル・モンデシー」248本塁打・215盗塁・32才。
・・・今年は自身3度目の「30-30」を達成しそうなほど絶好調。「今年で引退する」とシーズン前に言っていたのが気になるが、気にしないようにしよう。
そしてこの男「リッキー・ヘンダーソン」44才。
史上ダントツ1位の1403盗塁を誇る「いつまでも走り続ける男」だが、本塁打もあと5本で300到達なのだ!
ただし今年は独立リーグでプレー、メジャー復帰を虎視眈々と伺っている。シーズン途中に復帰してくれば今年中に「300-1400」!というとてつもない記録が生まれる可能性も否定できない。
5人を次期「300-300」の候補者としてあげたが、モンデシー以外は「30-30」の経験はない。つまりは一時期の爆発力だけではなく、長期にわたり「パワーとスピード」を持続させなければ達成できないこの記録の難しさの証明といえるのかもしれない。
「パワーとスピード」・・・これこそがメジャー最大の魅力である!
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